HAIL to the KING

「所謂」正統派ハードロック・メタルのアヴェンジド・セブンフォールド流再定義-メタルは王座へ返り咲く、さあ、王に敬礼を

各曲レビュー|概要データ|曲目|プロダクション|プロモ等|評価|販売情報|関連リンク

hailtotheking2010年発表のナイトメア以来となる、アヴェンジド・セブンフォールド通算6作目のスタジオアルバム、「ヘイル・トゥ・ザ・キング」。

ハードロック・メタルが1960年代から大きくなり細かく分かれ絡み合って広がっていく発展を続ける中、80年代のアメリカに生まれ、生活の一部としてそれを甘受し、それ以外の音楽的ダイナミクスも味わってきたメンバーたちが作るバンドが2013年に出した、ヘヴィな音楽とは何か、自分たちが鳴らしたい音は何かという答えが、このアルバムである。

A7Xはカリフォルニア、オレンジ郡のメタルコア/ハードコアシーンに生まれ落ちてから、自分たちがやりたい方向は何か、自分たちのオリジナリティは何か、逡巡を繰り返してきた。パンクとコアのミクスチャーから音を重くし、華やかさを加えたヨーロッパ系メタルに寄せて商業的なブレークスルーを経験し、そこからごちゃまぜヘヴィミュージックで方向性を掴んだと思ったその時に、初期からのメンバーを失う。死んだ親友が最後に関わった曲たちを作りきることで鎮魂歌とし、同じように悲しむファンの前でそれを演奏し尽くし、そこから、これからもバンドとして成長して、前進していこうと決めた時に、何を作ろうか/作れるか、色々な引き出しを開けたり閉めたり、過去を振り返ったりした結果、A7Xとして改めて「正統派」を作っておこうと考えたのではないか。

結果として現れたのは、ヘヴィさとポップさとが混在し、無心に頭を振ることも、コーラスを聞き込むことも、一緒に歌うこともできる曲たちの連射である。
そして、題名にもKingと入っている通り、これこそ、A7Xが王道を獲りにいくという宣言に似たアルバムだ。A7Xこそが、ハードロック・メタルの王道の継承者であり、戴冠者たる者になるという宣言なのだ。そのために、先人の足跡を辿り、A7Xとして全てを再定義する。そこで、過去の世代と現代が重なり、結びつく。そういうことなのだろう。再定義の成否もしくは好悪は聞く側の判断に委ねられているとして。

全般的にリズムは遅くなっており、再定義であるからには、ジャンルの過去の大物たちから学んだ内容や雑多な他の音楽から受けた影響をA7X流に消化した部分が多い。ただA7X風味は隠し通せず、ギターであったり、メロディのポップさであったり、リズムで作るのではない疾走感だったり、あざとい陳腐さであったり、何をどうやってもA7Xだなと思ったり、彼らの過去作とのつながりに笑みがこぼれたりする部分が多々ある。
Requiemの様式美、This Means Warの明快な力強さ、Hail to the Kingのポップさ、Crimson Dayの冗長で陳腐(褒めてます)な広がり、Acid Rainの叙情性。個人的には、楽しいアルバムである。

M.シャドウズのボーカルは表現力を増し、ハードにもソフトにも、歌いたいことを思いのままに、情感豊かに伝える。シニスター・ゲイツのギターは止まることなく、アルバムを通して叙情的に、雄弁に曲に色を加える。ザッキー・ベンジェンスのコーラスを支えるリズム、そしてゲイツとザッキー二人のリフもシンプルでありながら、明確でキレのあるものとなっている。またそしてベースの力が、これまでのアルバム以上に引き立っているのが今アルバムだ。これまでも、重要な局面ではベースラインが印象的に歌っていたが、今回はもう一人の主人公として、きちんと自己主張をしているイメージが強まった。新たにメンバーとなったエイリン・イラヘイのドラムも楽曲の求める重さであっても軽やかさであっても、的確に表現している。

新しいハードロック/メタル、アメリカで「今」求められていて受け入れられている音、エンターテイメントと音楽性の追求が両立した音に純粋に興味があるならば、お奨め。元々A7Xファンで、彼らが変わっていくバンドであり、色々な影響を受けつつ、それらを自身の言葉とコンテクストとセンスで再定義して音楽にしていくバンドであることにアレルギー反応がないならば、もちろんお奨め。A7Xの過去作と同じような音を求めてらっしゃる方にはお奨めできない。(2013/09/27)

各曲レビュー

リンク先にて。
By Heather @ Deathbat-JP

ファンレビュー

by たるとさん
by Seanさん
by ゼータの鼓動さん
by ロビンさん
by エメッソンさん
by Kyoさん

概要データ

レコーディング時期:2013年1月-2013年6月
発売日: 2013年8月27日、日本: 2013年8月28日
録音時間:53:20
レーベル: Warner brothers
売上: 20万+(USA)
Billboard album200 最高ランク: #1
オリコン洋楽ランキング最高: #2
オリコンランキング最高: #15
レコーディングスタジオ:Can-Am Studios、Capitol Studios
プロデューサー:Mike Elizondo
シングルカット: “”(2013年7月15日)
PV:”HAIL to the KING”

曲目

#1:”Nightmare” 6:14
#1:”Shepherd of Fire” 5:23
#2:”Hail to the King” 5:04
#3:”Doing Time” 3:27
#4:”This Means War” 6:09
#5:”Requiem” 4:23
#6:”Crimson Day” 4:57
#7:”Heretic” 4:55
#8:”Coming Home” 6:26
#9:”Planets” 5:56
#10:”Acid Rain” 6:40

Bonus track
“St. James” 5:01

プロダクション

作曲・作詞:
Avenged Sevenfold

バンド:
M. Shadows – リードボーカル
Synyster Gates – リードギター、コーラス、ボーカル(“Planets”)
Zacky Vengeance – リズムギター、子=ラス
Johnny Christ – ベース、コーラス
Arin Ilejay – ドラム

参加ミュージシャン:
Brian Haner, Sr – アウトロギターソロ(“Coming Home”)
David Campbell – オーケストラ指揮者
John E. Acosta – チェロ(“Requiem”、”Crimson Day”、”Acid Rain”)
John Wittenberg, Josefina Vergara, Michelle Richards, Natalie Leggett, Sara Parkins, Songa Lee, Tereza Stanislav – バイオリン(“Requiem”、”Crimson Day”、”Acid Rain”)
John Fumo, Rick Baptist – トランペット(“Shepherd of Fire”、”Requiem”、”Planets”)
Jeff Babko – ピアノ(“Acid Rain”)
Alan Kaplan – トロンボーン(“Shepherd of Fire”、”Requiem”、”Planets”)
Douglas Tornquist – チューバ(“Shepherd of Fire”、”Requiem”、”Planets”)

プロダクション:
Mike Elizondo – プロダクション, キーボード(“Crimson Day”、”Heretic”、”Coming Home”)
Allen Wolfe – A&R
Joanna Terrasi – A&R
Brent Arrowood – アシスタントエンジニア
Chris Sporleder – アシスタントエンジニア
D.A. Frizell – イラストレーション、トリートメント
Adam Hawkins – エンジニア
Paul Suarez – プロツール
Cam Rackman – 絵画、肖像画
Andy Wallace – ミキサー

プロモーション、メディア露出等

イベント/企画
オフィシャル
2013/08/23 13:00(PT) Q&Aセッション(iTunes) > 詳細
2013/08/26(PT) 無料ライブ → LAフリーライブ、簡単版レポ
2013/9/27(PT) Q&Aセッション(ワーナーブラザーズ) → 暫定レポート

アンオフィシャル
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【終了】メッセージ募集、→ メッセージ渡しました:)

US Billboard Top 200、1位(2013年8月26日-9月1日)(初週売上159,000枚推定)

About.com 4/5 stars>>Link
Allmusic 2.5/5 stars>>Link
Alternative Press 4/5 stars>>Link
Artistdirect 5/5 stars>>Link
Exclaim! 4/10>>Link
The Guardian 4/5 stars>>Link
Loudwire 4.5/5 stars>>Link
The New Zealand Herald 4/5 stars>>Link
The Oakland Press 3/4 stars>>Link
Rolling Stone 3/5 stars>>Link

販売情報

(価格は2013年8月時点、変更有、現在の価格等についてはご自分でご確認ください)
限定セット
限定版豪華ボックスセット
内容詳細はこちら
A7X Official site $99.90
T-shirts付セット(ビニル盤) – Hail To The King Vinyl LP, Deadly Rule T-Shirt, Hail To The King Rubber Bracelet
Official store $55.00
T-shirts付セット(CD盤) – Hail To The King Deluxe CD, Deadly Rule T-Shirt, Hail To The King Rubber Bracelet
Official store $48.00

国内盤
Amazon/Warner Music Direct/Tower Record/HMV ¥2,580

輸入デラックス盤
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DLデラックス盤
特典:ヘイル・トゥ・ザ・キングPV、ボーナストラック1曲、デラックス版デジタルブックレット
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DL通常盤
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関連リンク

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