Album

Avenged Sevenfoldがリリースしているアルバムの概要レビュー一覧となります。
2013年9月現在、スタジオアルバム6枚、B面1枚を発売。各アルバムの曲別、詳細レビューは、各アルバムのページをどうぞ。発売年次の新しい順に上から並べています。(下記のカバーアートクリックで該当アルバムのレビューへ)

hailtotheking

6thが出た時点でのこのバンドの作品群をざっとまとめてみよう。

1stでどういう方向に行こうか、パンクとメタルとメタルコアとスクリーモあたりをふらふらしていたバンドが、シニスター・ゲイツというギタリストを得て、メタル、メタルコア色を深めていった2nd、シーンに囚われることの無意味さを知りヨーロッパ大陸のメタルを中心に自分たちが傾倒してきた影響源を大きく取り入れ、自分たちの持つポップさとうまく混ぜ合わせた3rd、さらに懐を広げるために、ミュージカルからラップ(← 現実にはやってないですけどね)、映画音楽といったおもしろそうなことなら何でもしてみた4th、そしてそれら全てを混ぜ合わせて、歌詞世界を2ndの一部、 3rd、4thでの普遍的な感情や物語的内容からもう一度個人的な体験に基づいた心情に大きく振り戻し、今までに築き上げた構成力や技術と、メロディセンスを使って、さらにそこに、どうしても忘れ得ない盟友・親友の突然の死によりもたらされた感傷的なムードを入れ込んで作り上げた5th。これは鎮魂歌であり、音楽的な冒険という側面よりも、個人的な痛みとその克服の記録としての記憶が鮮明過ぎる。とはいえ、楽曲・メロディとして面白い曲もたくさんあるのだが。そして、盟友を欠いたとてとも、さらにバンドとして成長し、より大きな野望を叶えようとし、その為の基盤作りとして、所信表明として、「所謂」正統派ハードロック・メタルをA7X流に再定義したのが、6thなのである。

正直、どのアルバムから聴き始めたか、年代をどう遡った/進んで行ったかで評価や嗜好は分かれるバンドではある。
それでも、一度苦手だと思っても、時が変わり、自分の嗜好が変わったら、聞き返して欲しいバンドだ。どこかで、音楽好きの心にどのような形でか響くバンドなのだ。また、一聴で響かなかった場合も、何度か聴いたり、ライブに行ったりして欲しい。バンドとしてのあるべきではないのかもしれないが、するめ度の高いアルバムを出すバンドでもあるし、ライブパフォーマンスの楽しいバンドでもあるのだ。
どのアルバムもその時々でハマるタイミングがあるので、忘れた頃に聴いてみてほしい。ずっと聴いていてももちろんいいのだけれども。(2013/09/27更新)

HAIL to the KING/ヘイル・トゥ・ザ・キング

hailtotheking発売日: 2013年8月27日、日本: 2013年8月28日
録音時間:53:20
レーベル: Warner brothers
売上: 20万+(USA)
Billboard album200 最高ランク: #1
オリコン洋楽ランキング最高: #2
オリコンランキング最高: #15

review
2010年発表のナイトメア以来となる、アヴェンジド・セブンフォールド通算6作目のスタジオアルバム、「ヘイル・トゥ・ザ・キング」。
「所謂」正統派ハードロック・メタルをアヴェンジド・セブンフォールド流に再定義し、自分たちがそのジャンルの音楽に王冠を再度取り戻し、戴冠するためにバンドとして戦うことを高らかに宣言する一枚である。
A7Xこそが、ハードロック・メタルの王道の継承者であり、戴冠者たる者になるという宣言なのだ。そのために、先人の足跡を辿り、A7Xとして全てを再定義する。そこで、過去の世代と現代が重なり、結びつく。そういうことなのだろう。再定義の成否もしくは好悪は聞く側の判断に委ねられているとして。

Requiemの様式美、This Means Warの明快な力強さ、Hail to the Kingのポップさ、Crimson Dayの冗長で陳腐(褒めてます)な広がり、Acid Rainの叙情性。楽しいアルバムである。

ボーカルは表現力を増し、ハードにもソフトにも、歌いたいことを思いのままに、情感豊かに伝える。ギターは止まることなく、アルバムを通して叙情的に、雄弁に曲に色を加える。コーラスを支えるリズム、リフもシンプルでありながら、明確でキレのあるものとなっている。またそしてベースの力が、これまでのアルバム以上に引き立っているのが今アルバムだ。これまでも、重要な局面ではベースラインが印象的に歌っていたが、今回はもう一人の主人公として、きちんと自己主張をしているイメージが強まった。ドラムも楽曲の求める重さであっても軽やかさであっても、的確に表現している。

新しいハードロック/メタル、アメリカで「今」求められていて受け入れられている音、エンターテイメントと音楽性の追求が両立した音に純粋に興味があるならば、お奨め。元々A7Xファンで、彼らが変わっていくバンドであり、色々な影響を受けつつ、それらを自身の言葉とコンテクストとセンスで再定義して音楽にしていくバンドであることにアレルギー反応がないならば、もちろんお奨め。(2013/09/27)

HAIL to the KINGの詳細レビューはこちら

song list
#1:”Shepherd of Fire” 5:23
#2:”Hail to the King” 5:04
#3:”Doing Time” 3:27
#4:”This Means War” 6:09
#5:”Requiem” 4:23
#6:”Crimson Day” 4:57
#7:”Heretic” 4:55
#8:”Coming Home” 6:26
#9:”Planets” 5:56
#10:”Acid Rain” 6:40

Bonus track
“St. James” 5:01

関連リンク
・国内盤@AmazonWarner Music DirectTower RecordHMV
・輸入デラックス盤@Amazon
・輸入盤@Amazon

発売日: 20100727、日本: 20100728
レーベル: Warner brothers
売上: 20万+(USA)
Billboard album200 最高ランク: #1
オリコン洋楽ランキング最高: #1
オリコンランキング最高: #12

review
音楽的には、もちろんメタルの欄に並べられるとは思うのだが、ハードロックとメタルとメタルコアとパンクと、ポピュラーミュージック(人が生きていたら耳にする音楽という意味で)が、A7Xらしい配分で混ざり合った傑作である。
ギターはそこここで曲の中心として、存在感を前面に出しているし、A7Xらしいメロディアスさも、ポップなボーカルラインも、ハードに刻むリズム隊も、叙情的だったり複雑だったりする曲展開も改めてその存在を主張している。あらゆるところに顔を出すシンガロングできるメロディの良さ、ハードパートの混沌と強さ、パワーバラードの力強い美しさ。今のA7Xを正しく切り取った、素晴らしい作品なのある。
そういう意味で、ラウドな音楽をいつも聴いていたり、メタル好きだったりする方以外の音楽ファンにもすべからく一度は聴いてみてほしい一枚である。一度といわず二度か三度と、ぜひ。

Rev.の死以前のZackyのコメントで、「とても暗いアルバムになっている」というものがあったし、「2nd好きも3rd好きも気に入るアルバムになる」というようなコメントもどこかアルバム作り初期にしていた。ほとんどの曲の原型がRev.の死以前にできていたという話が真実ならば、それらのコメントに間違いはないと思うが、ただ歌詞世界だけは違っていたのではないか。普遍的なコンセプトアルバムになるはずだったアルバムは、Rev.の死を経て、「Rev.、お前が逝ったことが、悲しい」、そう全面で叫ぶアルバムになった。歌詞面では特に。普遍性と「私」性という点では、確実に「私」が「個」が全面に出たアルバムである。そういった意味で、この作品はタイトル通りの悪夢であると同時に、レクイエムでもある。そして現実世界の悲劇に裏付けられているからこそ、聴く人は己を重ね、きっとこのアルバムの中にある曲を愛するのではないか。たとえRev.を知らない人間が聞いても、このアルバムに込められた、慟哭と悲しみは、究極的な「個」の体験を基にしているが故に心に響くのではないかと。
ただ、A7Xのすばらしいところは、これだけの暗さの中に、どこか能天気な明るさが、そこここに、そこはかとなくにじみ出ているところである。 Rev.の遺作となったFictionで告げられる、どこかあっけらかんとした別れ。SynysterからRev.に手向けた曲であるSo Far Awayのギターソロの伸びやかな美しさ。Welcome to the FamilyやNightmareのポップな楽しさ。
どれだけ辛くても、エンターテーナーとしての楽曲作りは止められない性なのであろう。
(201008)

Nightmareの詳細レビューはこちら

song list
#1:”Nightmare” 6:14
#2:”Welcome To The Family” 4:05
#3:”Danger Line” 5:28
#4:”Buried Alive”6:44
#5:”Natural Born Killer” 5:15
#6:”So Far Away” 5:26
#7:”God Hates Us” 5:19
#8:”Victim” 7:29
#9:”Tonight The World Dies” 4:41
#10:”Fiction” 5:08
#11:”Save Me” 10:56

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ナイトメアをAMAZONで購入

発売日: 20080916
発売日(日本): 20080924
レーベル: Warner brothers
売上: 5万+(USA/Music video Gold)
Billboard album200 最高ランク: #24
(DVD”Live in the LBC”と同梱)

review
Warning:こちらのCDは”Live in the LBC、Diamonds in the Rough”として、ライブDVDとCDの同梱です。レビューは便宜上CD部分とDVD部分に分けてます。

Self title作と同時期にレコーディングしていながら、アルバムに入らなかった曲と、2曲のカバー曲、2曲の別アレンジ曲を入れた、B面集。

Daiamond in the Roughの詳細レビューはこちら

song list
# 1. “Demons” 6:17
# 2. “Girl I Know” 4:26
# 3. “Crossroads” 4:33
# 4. “Flash of the Blade” (Iron Maiden cover) 4:05
# 5. “Until the End” 4:46
# 6. “Tension” 4:51
# 7. “Walk” (Pantera cover) 5:24
# 8. “The Fight” 4:09
# 9. “Dancing Dead” 5:54
#10. “Almost Easy” (CLA Mix) 3:57
#11. “Afterlife” (Alternate version) 5:55

関連リンク
ライヴ・アンド・レア(日本盤/字幕つき)をAMAZONで購入
Live in the Lbc & Diamonds in the Rough (輸入盤/字幕なし)をAMAZONで購入

発売日: 20071030
発売日(in Japan): 20071107
レーベル: Warner brothers
売上: 50万+(USA/Gold)
Billboard album200 最高ランク: #4

review
Avenged Sevenfold、4作目のアルバムにして、セルフタイトル、セルフプロデュースの意欲作。
Metal、Hardrockの枠にとらわれず、Hiphopのリズムやグルーブ、カントリーアプローチ等を積極的に取り込み、それでいてA7Xらしさを出し切った一枚。
メロディの良さやキャッチーさはそのままに、よりグルーブオリエンテッドで、身体の芯に響きかけるリズム、ギターソロを盛り込み、人間性に働きかける詩を載せている。
Waking the fallenの重さ、City of evilの華やかさ、過剰さを等分に混ぜ合わせ、80年代~2000年代の音楽をA7Xらしさに昇華した成果がこのアルバム。
一曲一曲の長さは短くなり、一曲の中で複数のアプローチが交錯するスタイルではなくなって、よりすっきりとやりたいことを明確に出している。
早いドラム、自由なベース、ツインギターの大仰な華麗さ、ギターソロの叙情性と美しさ、力強いボーカル、女声や子供のコーラスやスクリーム、ストリング、ピアノなど、相変わらずA7Xを構成する成分は盛り込まれており、何度聴いても飽きない、いつまでも聴いていられるA7X独特の世界を作り出している。

Avenged Sevenfoldの詳細レビューはこちら

song list
#1:”Critical Acclaim” 5:14
#2:”Almost Easy” 3:54
#3:”Scream” 4:48
#4:”Afterlife” 5:53
#5:”Gunslinger” (featuring Shanna Crooks) 4:11
#6:”Unbound (The Wild Ride)” (featuring Zander Ayeroff and Annmarie Rizzo) 5:11
#7:”Brompton Cocktail” 4:13
#8:”Lost” 5:02
#9:”A Little Piece of Heaven” (featuring Juliette Commagere) 8:01
#10:”Dear God” (featuring Shanna Crooks) 6:33

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アヴェンジド・セヴンフォールドをAMAZONで購入

発売日: 20050607
レーベル: Warner brothers
売上: 80万枚

review
Avenged Sevenfold、フルアルバムとしては3作目がCity of Evil。
Metal、Hard Rockよりの本性(?)を明確に出した、出世作。
メロディアスで大袈裟な曲展開、グラマラスなParty ソングに、しっとり聞かせるパワーバラッドと、A7Xらしさを出し切った華やかでエネルギー溢れるアルバム。
Full Singingでいきたいと、2nd収録前からM.Shadowsが語っていたと言うが(from All Excess)、Screamは影を潜め、初期からA7Xが持つ良質のメロディを書く力が花開いている。
喉の手術とボイストレーニングを経て、声の出し方が若干変わったように思えるM.Shadowsのボーカルがよい。
また、ツインギターの華やかさ、ボーカルとギターの絡みの煽り、ベースラインの縦横無尽な動き方、リズムギターの力強さ、ドラムの正確かつ早いビートなど、圧倒的にライブを盛り上げる要素が詰まった曲ばかりで、各人の魅力が最大限盛り込まれている。

City of Evilの詳細レビューはこちら

song list
#1:”Beast and the Harlot” 5:40
#2:”Burn It Down” 4:58
#3:”Blinded in Chains” 6:34
#4:”Bat Country” 5:13
#5:”Trashed and Scattered” 5:53
#6:”Seize the Day” 5:32
#7:”Sidewinder” 7:01
#8:”The Wicked End” 7:10
#9:”Strength of the World” 9:14
#10:”Betrayed” 6:47
#11:”M.I.A.” 8:46

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シティ・オブ・イーヴルをAMAZONで購入

発売日 :20030826
レーベル :Hopeless Records

review
2003/8/26リリース、Avenged sevenfoldのフルアルバムとしては2作目にあたる作品
この作品から、現在のラインナップに固定
Synyster GatesのSynyster Gatesらしいごてごてなギターソロ全開、M.Shadowsの大仰曲構成趣味全開
スクリームが減り始め、よりメロディ重視に移行し始める一作

一作目から、Metal、HR、メロディ重視寄りの作風は顕著だと思うので、私は、1~3作でA7Xが変わった変わったと叫ぶアメリカンキッズがいまいち理解できないのだが(そりゃ、スクリームに限って言えば、スクリームやデスボイスは1作目から減る一方だけどさ)、City of evilと比べれば、暗く重苦しい曲調が多いのが特徴
でも1作目からある、ギターリフの力強さとか、クリーンボイスのメロディラインのややキャッチーさとかは変わらないし、曲展開の多彩さも変わらない、A7Xらしさが出てると言えると思う

Waking the Fallenの詳細レビューはこちら

song list
#1:”Waking the Fallen” 1:42
#2:”Unholy Confessions” 4:43
#3:”Chapter Four” 5:42
#4:”Remenissions” 6:06
#5:”Desecrate Through Reverance” 5:38
#6:”Eternal Rest” 5:12
#7:”Second Heartbeat” 7:00
#8:”Radiant Eclipse” 6:09
#9:”I Won’t See You Tonight Pt. 1″ 8:58
#10:”I Won’t See You Tonight Pt. 2″ 4:44
#11:”Clairvoyant Disease” 4:59
#12:”And All Things Will End” 7:40

関連リンク
ウェイキング・ザ・フォールンをAMAZONで購入

発売日:2001
再発売日:20020319
レーベル :Good Life Recordings
再発売 レーベル :Hopeless Records

review
Avenged Sevenfold、記念すべき一枚目のフルアルバム。
Good Life Recordingsからリリース。バンドメンバーが18歳の時レコーディングを行い、2年後の2001年に発売された様子。
Warmness on the soulのPVが作成されているが、TVでのオンエアはなかった模様。Warmness on the soul EPについているEnhanced CDに収録されているとのこと。
Synyster Gatesが加入した2001年以降に、To End the Raptureにのみソロを追加して、Hopeless Recordsから再発売された。
音の重さとか重心の低さとか厚さとか、ソフトパートのメロディやリフがキャッチーとか、Avenged Sevenfoldらしさは散見されるが、デスボイス、スクリーム、ヴォーカルがメロディ非重視、ギターソロほぼ皆無など、当時しか見られないものも多々ある。よりうちにこもった感じの、暗く疾走感がある、小さな箱でひたすら頭を振るライブを繰り広げそうな、一枚。ジャンル的にはメタルコアに入るらしいが、どちらかというとハードコアやスクリーモ、一部パンクという感じの音。若い暗いエネルギーが渦巻いている。歌詞は全てShadowsのクレジットになっており、暗い。

Sounding the Seventh Trumpetの詳細レビューはこちら

song list
#1:”To End the Rapture” 1:26
#2:”Turn the Other Way” 5:37
#3:”Darkness Surrounding” 4:49
#4:”The Art of Subconscious Illusion” 3:46
#5:”We Come Out at Night” 4:45
#6:”Lips of Deceit” 4:09
#7:”Warmness on the Soul” 4:20
#8:”An Epic of Time Wasted” 4:20
#9:”Breaking Their Hold” 1:12
#10:”Forgotten Faces” 3:27
#11:”Thick and Thin” 4:15
#12:”Streets” 3:07
#13:Shattered By Broken Dreams” 7:08

関連リンク
サウンディング・ザ・セブンス・トランペットをAMAZONで購入